こんばんは🌙 オーナーのcoichiです。
今日はオーナーこだわりのアイテムのご紹介です💡
昨年からスタートしたカフェスタイル「fika på NoPell」、
こちらでは店舗では表現できないライブ感のある食を提供しています🍽
2022年10月開催予定の会にはひっそりとフレンチトーストをお披露目する予定だったのですが、、、
体調不良により急遽キャンセルとなってしまいお蔵入りとなってしまいました。。
ご来場を予定していた方には大変失礼いたしました🙇♂️
次回の開催日が確定しまして、その日はフレンチトーストも時間限定でお作りすることになりました🙌
せっかくなのでブログでフレンチトーストにこだわる店主の想いを綴ろうかと思います。
パンのアレンジメニューとして一番に思いつく方も多いかと思うフレンチトースト🍞
私も20代の頃、何かパンが残りそうならフレンチトーストにして味変を楽しもうと考えることもしばしば。
でも決してフレンチトーストをメインに考えて1からパンを作るのではなく、あくまでも2次再生利用といったパンベルデュの一環としての立ち位置なフレンチトースト。
勤務先でも形状不備のものやロスになりそうなパンをフレンチトーストにすることでまた新しい価値を生み出すことができる、パン屋ならではの生産スタイルの一つとして重宝されるアイテムでした。
30代、転職をした先がパンよりも菓子製造の方が主力の企業であると同時にM&Aで大きなグループを形成している企業でした。
数多くいる従業員の中でパンのシェフ👨🍳と呼ばれる人はほんとごくわずかで、その中でも開発担当と呼べる人材は数人だけ。
私もある地域でのパンの責任者として現場から内部までを統括する立場にいましたので、会社内でもちょっと名の通る存在にはなっていたかと思います。
ちょうど3年目あたりに転機が訪れます‼️
グループ会社による新規事業開発でパンのメニューが提案され、その開発担当としてお声が掛かりました🙌
なんたってグループ内でパンを作れる人材がごくごく僅かですから😅
そのお話が今回の主題でもあるフレンチトーストの専門店でした🍞
オリジナルのパンの開発を打診され、先方の意見や目指すべきスタイルなどを共有した上でゼロから作り始めるフレンチトースト専用のパン。
今までは2次加工品としてアレンジされる側から、主体として扱われるフレンチトーストのパンって一体何が正解なのか?…結構シンプルに難しいテーマが与えられました。
そこからはひたすら情報取集とイメージのブラッシュアップを行い、現場運営とは別にフレンチトースト専用のパンをひたすら考える日常に。
一つの形を見つけ表現するのに6ヶ月、専用パンの試作品を仕上げて事業開発チームに提出。
そこからは先方によるフレンチトーストの仕上げを行い、会長を含めた社内会議を経て無事に採択されました👏
今では全国に8店舗ほど展開するお店になっています🍽
ただ、私は7年前に独立のため退職をしましたのでホント初期にか関わっておらず、多店舗展開するにあたってどのように変化していったのかはわかりませんが、間違いなく言えることはスタート時のコンセプトには自分の考えも入っていました。
そんな開発を行った結果、私個人が社内で色々な広がりを見せ、台湾・韓国・ドバイ👳♂️へと技術指導に行くといった海外事業部への参画などが起こりました✈️
そこでもフレンチトーストを絡めた案件が多かったので、常に情報収集を行っていたように思います。
過去の話が長くなってしまいましたが、これが私がフレンチトーストに真摯に向き合って成果として築いた部分になります。
この経験と情報を踏まえ、今度は自分なりのスタイルで表現したらどんな形になるんだろうか?
コンセプトを変えてNoPellが提供するフレンチトースト、パンも一旦ゼロベースに戻して考えたのが今回のフレンチトーストとなります。
以前に開発したものはシンプルな味わいでフレンチトーストとして必要な要素を盛り込んだ仕上げになっていました。
今回は必要な要素を含んだ上で、パン自体にどういった味わいをプラスできるか?それがどういった付加価値を生み出すか?生み出せるのか?をテーマに作成しています。
フレンチトーストとして必要な要素って何?と思われるかと思います。
私が掲げるテーマは3つ。
・フレンチトーストになった時点が100点であって、パン自体は100点である必要はない。
・アパレイユの浸透具合い。
・バリエーションの広がり。
ではそれぞれを説明していきます。
■フレンチトーストになった時点が100点であって、パン自体は100点である必要はない。
前職時代の開発時に一番に掲げたテーマで、パンそのもの自体は味気なくてもパサパサでも構わずに、フレンチトーストに仕上げた時に魅力を最大限発揮するために発酵条件や配合を考えてレシピを作り上げました。
実はこの考え、一点だけ企業目線であったのがコストマネージメント。
いかに原価を下げられるかがポイントで、あくまでも原材料の一つであるパンを安価で仕上げることで他の素材にコストをかけられる、結果として付加価値を高められる大きな要素となることが大きな魅力となりました。
今回は卸ではなく自社生産ということでよりパンにコストを掛けられる、なので以前には叶わなかったパン自体にも味わいをプラスする開発を行いました。
そのまま食べても十分美味しいパンで、なおかつフレンチトーストに必要な要素を組み込んだパンが今回使用するブリオッシュブレッドになります🍞
実際に店舗でも丸食パンとして販売しています🍞
フレンチトースト専用のパンとして開発していますが、そのままでも商品価値があると判断してラインナップに加えました。
一つ目のテーマ「100点に関する事項」は、個人で運営していることでパン自体にも100点をつけることができる結果となりました🙌
もちろんフレンチトーストにした際も点数を下げることなく以前と同様に100点で仕上がる要素は組み込んでいます👍
■アパレイユ(卵液)の浸透具合い。
パンに浸すアパレイユ。これは食感や浸透具合など好みによっても変わってくるのですが、個人的には短時間で中心まで浸透させることができればいいのかなぁと思っています。
キメ細いパンだと時間をかけて浸透させないと表面だけにしか染み込まない、逆にフランスパンなどの荒い内層のパンだとアパレイユ自体が生地に馴染むまでどっぶりと浸からせないと滞留しないといった要素も生まれてきます。
私が理想としたのはスポンジ構造。液体を通す隙間がありつつも滞留させるための壁もある。
具体的に言うと、浸せばアパレイユを吸い込み絞れば流れ出す。
この力加減でアパレイユの浸透具合を調整できる点が時間短縮へと繋がってきます。
吸い込み過ぎてもベチャベチャ感があったり、吸い込みが足りないとただのトーストみたいになったりと意外とベストなタイミングが難しかったりします。
そのポイントを”時間”で調整するのではなく、この”絞る”作業で調整するのは私の理論です。
なのでその場でパンを浸してすぐに取り出して余剰分を絞って焼き上げます🔥
パンの状態もフレッシュですし、長時間冷蔵することもないので仕上がりの香りにも影響が出にくいとは思っています。
時間短縮は生産側のメリットもありますが、味わいや提供までの時間などトータルで考えた際に消費者側にも大きな魅力となる要素だと思っています。
■バリエーションの広がり。
今回は最もシンプルな提供で行います。
なぜかとい言うと、私がフレンチトーストをカフェスタイルで提供するのが初めてだからです💦
パン屋としてお店に並べる形でのフレンチトーストや、前職時代の専門店の開発は行なっていましたが実際にキッチンに立って作りあげるのは初となります。
オペレーションの確認も含めて今回は時間限定での提供とさせていただいています🙇♂️
フレンチトーストは卵・牛乳・砂糖が基本ベースにバニラやラムなど香りをプラスさせるのが一般的かと思います。
シンプルな素材のためアレンジもしやすく、季節ごとに旬のものを使用することも可能だったりします。
夏場に爽やかにパッションフルーツ🍍を合わせたり、秋先にはマロン🌰や林檎🍎を使ったりと彩りも含めて表現できるのも魅力の一つです。
そのためにはパンも多様性に優れていることが必要で、パン自体にクセがあると時に反発してしまうこともあります。
今回ブリオッシュにした理由がここにあります。
市場調査をする中で新しい発見も多く、中には甘くないベースのアパレイユで惣菜系と合わせたり、甘いベースでありながら別添えにすることでお肉料理やスープと合わせるコース仕立てのお店もありました。
その際に多く採用されていたのがブリオッシュタイプでした。
食感や香りなど、どの食材と合わせても違和感なく受け入れられる多様性を持ち得ていることを実感しました。
今後の展開でスイーツ系だけでなく食事系での提供も視野に入れています🌱
3点目のバリエーションの広がりはこのスイーツ系・食事系と言う枠組みをも超えての広がりを意味しています。
2月のfika på NoPellではずっと温めてきたフレンチトースト理論をフル活用して一皿に表現したいと思っています。
ご来場の際にはぜひご賞味くださいねー👋
*イベント詳細*
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◆水曜日のパンとコーヒーマルシェ
/ fika på NoPell
/ 2023年2月22日(水)
/ 11:00~16:00(フレンチトーストは13時からのオーダーとなります)
[黄金スタジオ キッチン 横浜市中区黄金町2丁目7 ~京急黄金町駅より徒歩3分~]
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