先日のブログでは価格改定と商品改定について綴りました📝
そして営業日を迎え、せっせとパンを作りながら想うこと、
「パンの価格って一体基準はどこなんだろう」と。
都心ではちょっとビックリするくらいの値段になっていて、材料や光熱費などの高騰、人材不足による労働環境の悪化などによって事業を続けて行くには非常に厳しい業界にもなっていると感じています。
なので利益を出すためにはビックリ価格も必然だとも思っています。
ただ、他の業界の人から聞く限りではパン業界はまだ恵まれているような気もしています。
なぜならこの経済状況でも需要があり、条件が整えば予想以上の成果を生み出すことが今も可能となっているからです。
今ある需要に応える、期待に応える方法って何なんだろう?
と、パンを作っていると色々と考えてしまいます🤔
私はもともとパンを作っている時が物事を考えるのに一番最適だったりします。
発酵を待ちながら、生地を丸めながら、焼き色を判断しながら…
この数分や数十分の、いわば空き時間のような合間合間に頭の中では〈閃いたり整理したり不要な事を消去したり〉してます。
今はこの【パンの価格】に関する事が頭の中で一番の議題になっています。
先ほど明記した〈応える〉という部分に関して、これは単純に価格や品質を現状維持するだけが答えでは無いように感じてきました。
材料が値上がったからパンの価格も比例して値上がる、もっともなお話です。
値上げをしないためにパンのサイズを小さくする、これもまたもっともなお話です。
でもこれは期待に応えているわけではなく、個人的には言い訳を述べているようにも捉えらえてきてしまいまして。。
であれば、他の側面で付加価値を設け現状よりも魅力を高める事で、価格改定の負のイメージを払拭できるのでは無いか…と、夜中の工房内、一人頭の中で押し問答をしています。
今回の改定はクロワッサンから着手して進めています。
リピートの方も多く、当店でも定番となっている主力アイテムであります。
でも、繊細なために時期によっては温度管理を変更したり作業内容を変えたりして一定の品質を保っています。
そこで、改定を行うにあたって前々から考えていた製法やメカニズムを組み込んだ試作を行っています。
クロワッサンは今回の改定では価格を据え置き、サイズを少し小さくします。
→長さが少し短くなります。
この「小さく」は価格を釣り合わせるためではなくここ数年考えていたことをこのタイミングで試みる事で価格も現状のままで行ける算段が付いたのでまず第1段階クリア🙌
長さは短くなりますが、すこーしだけ厚みが増します。
それが食感や味わいにプラスに転換することが分かって第2段階クリア🙌
最後に安定供給できるかを何回か試した結果、概ね良好なデータを採取🙌
3つのポイントが満たされたので商品改定を行いたいと思います。
材料配合は変えていませんが、バターの香りをより強く感じ、食感もバリッと感が増して濃厚な味わいが表現できているかと思います。
全体のほどよい軽さは少し損ねてしまいますが、今私が想う理想のクロワッサンは新規格の方になります🥐
他のお店よりも少し内層が厚くて空洞が大きいのがNoPellの目指すクロワッサン。
より理想の形に近づいたとご満悦のオーナーでした🙏
こんな感じに仕上がっていますよー🙌